宇宙ステーションの隣で格安に泳ぐ
おはようウルカ。
立ち昇る煙りをみている。
角張った白い煙突から真上にむけて吐き出される灰色は、不純な想いのように夜明けの空を濁らせる。
ああ、今日はゴミの日だったな。
薄汚れた透明の空は、俺にゴミの回収日を思い出させてくれた。
朝8時を過ぎる頃、薄青緑色の回収車に乗った屈強な男どもが、半透明のゴミ袋を手際よく運んでいく。
女は見たことがない。
ゴミ収集は男社会なのだろうか。
隣町にゴミ処理施設があって、一度見学した事がある。
宇宙ステーションみたいで、作業員たちがカッコよかった。
隣には、ゴミを燃やす事で発生した熱を利用した温水市民プールがあって、燃料を提供した市民が格安で泳ぐことができる。
なかなか合理的だね。
合理的と言えば、今更ながら太陽光発電が気になる。
俺の生活はかなり電力に依存しており、電力施設が死んだ場合、大きな打撃となる。
個人で所有できる太陽光発電システムは、どのくらいの電力をカバーできるのだろう。
電気会社に頼らない生活は魅力的だ。
カーステレオから流れる楽園について唄う歌がなんだかしっくりこない。
変えよう。
今日のウルカはデュビアを4匹、ササミを15切れ。