みほちゃん

f:id:maxm:20190720135746j:image

こんにちはウルカ。

 

小石を蹴っている。

学校から家までの道のり。

小石を失くさずに蹴り続けられたらゴールだ。

強く蹴りすぎると溝に落ちたり、車道に飛んでいって救出不可能となってしまう。

曲がる予定の道を小石が越えてしまったら、曲がらず直進しなければならないという自己流ルールもある。

しかし安全牌ばかりでは全然面白くない。

時には思い切って蹴り出す事に石蹴りの醍醐味がある。

石蹴りは人生にそっくりだ。

夕暮れ時とはいえ、まだ昼間の暑さがじんじんと通りに残っている。

体操着の入った袋が小石を蹴るのに邪魔をする。

首から落ちる汗は、僕の要らないものを次々と捨ててくれているのかな。

必要なものまで捨てていなけりゃ良いのだけど。

今日は職員室の前でみほちゃんと喧嘩をした。

通りかかった校長先生が止めに入ってくれた。

みほちゃんは保健室の先生なのだけれど、僕の身だしなみについていちいちと文句を言ってくる。

髭が汚いだの、体育教師ならその気持ち悪いお腹を引っこめろだの、いやらしい目で見ないでくれだの。

もしかしたら、みほちゃんは僕のことが好きなのかな。

教え子達の中にも、気になる子をイジメる、ねじ曲がった感情表現をする子供がいる。

明日、みほちゃんを夕食に誘ってみようかな。

もうすぐ家だ。

僕は思い切り小石を蹴った。

電柱に跳ね返った小石は凄いスピードで飛んできて、僕の前歯を折った。

石蹴りは人生にそっくりだ。

 

 

今日のニュース

全裸で通路をスライディングする変態男が現るも電車内は異様な盛り上がりを見せる

ウルカはデュビアを10匹