タケ9%

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こんばんはウルカ。

 

層師という者がある。

層師は物事を重ね合わせて一つの物事をつくる職人である。

先ず、ベースとなる層を決め、それから重ねる層とその透明度を決める。

たとえば杉浦さんをベースにして、山本さんを透明度30%、ペルシャ猫を透明度10%、ビーフシチューを透明度9%、ゴンザレスを透明度1%で重ねる。

すると50%は杉浦さんで残りの50%は山本さんやペルシャ猫やビーフシチューやゴンザレスで形成される。

ただしこれは、杉浦さん本人以外の者からの見え方や感じ方であり、ベースとなる杉浦さんの100%が50%に削られるわけではないので安心!である。

対外的には杉浦さんは50%となるが、対内的には杉浦さんは100%であり、プラスされた50%の異なるものを通して世と接する。

要するに、杉浦さんは対内的に150%の存在で存在することとなる。

重ねられた山本さんやペルシャ猫やビーフシチューやゴンザレスが気に入らなければ、何度でも重ね変える事ができるし、さらに山田やバターや海水などを重ねて、200%以上を目指すことだってできる。

しかし、対内的に200%を超えるということは、対外的に100%ベース、要するに杉浦さんの存在は見たり感じたりできなくなるため、余程の恥ずかしがり屋でなければ、少なくとも10%くらいはベース、要するに杉浦さんを残すのが一般的である。

最近ではネット上にチュートリアルが豊富にアップされており、手軽に層師の技術をマスターする者も増えているそうだ。

 

ここまで書き終わると、俺は自分から「平山タンバリン32%」という層を剥ぐ。

それから、隣に座っている男から「同僚のタケ9%」という層を剥ぐと、職後の一杯に誘った。

 

 

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