モイストで育てる

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おはようウルカ。

 

ちょうど2週間前に日曜大工(実際には土曜なの)をしている際に軽傷を負った。

軽傷の中ではレベルが高い方の怪我で、軽の上といったところか。

そういえば、怪我をするなんて久しぶりだなぁ。

少年の頃は毎日どこかしらに傷をつくっていたのに。

いつの間やら保守的な人間になってしまったものだ…

いやいや、感傷に浸っている場合ではない。

俺は手をハンドタオルでぐるぐる巻きにする。

病院へ行くなどクソ面倒だ。

俺は早歩きで近所の薬局へ向かい、店員に早口でこう伝えた。

「軽の上程度の傷を手早く治療できる最新の医療アイテムはございませんか。」

店員は訝しげに俺のタオルぐるぐる巻きの手を一瞥すると、こう言った。

「こちらへどうぞ。」

俺は包帯やガーゼ等が並べられているコーナーへ誘われる。

久しぶりの傷治療品コーナー。

大多数の商品のパッケージが、最近の3D技術を使用したグラフィックとなっている。

俺「これはなんですか?」

店員「これはキズパワーパッドです。絆創膏の一種なのですが、モイストヒーリング技術を採用しておりまして、痛みをやわらげ、キズ跡を残さず、早く治します。さらに完全防水となっております。」

俺「も、モイスト…これください。」

 

俺はキズパワーパッドをはっている。

2、3日に1度はりかえる。

モイストヒーリングでみるみる傷を修復する。

傷を治すことは何かを育てることに似ている。

人間や動物や植物やアプリのキャラクターや革やデニムや金属など、何かを育てる事に愉しみを感じる人は多いだろう。

俺は傷を育てている。

なんと愉しい。

育て終わると傷は消てしまう。

なんと儚い。

今朝、キズパワーパッドを剥がすと、傷は今にも消えてしまいそうなくらいに薄くなっていた。

俺は傷を育てきった達成感をかみしめながら、巣立って行く傷に、ありがとう、がんばれよと声をかけた。

 

 

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