2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ぎゅうぎゅう詰めの霊安室で即売会

おはようウルカ。 革製品や木製品が怖ろしい。 数年前から、周期的にこの感覚に陥るようになった。 俺は素材として革や木がとても好きな時期があった。 現在でもやっぱり好きではあるが、革でも木でも元は生きていて、俺が愛用しているのは死骸ということに…

あひ、あはぁい

おはようウルカ。 おい、君。 君だよ、君、ちょっと待ちなさい。 そこのガーターベルトの、君、止まりなさい。 白昼、キリキリとまわる赤い回転灯は、薄汚れた裏路地に緊張の花を咲かせる。 君、ダメじゃないか。 ここは公共の場だよ。 そんな格好で歩いてい…

そろそろクローンをまとめ買いする

こんにちはウルカ。 鉄製の扉を、ひきずるように開ける。 湿気を含んだ粉末のような空気が重く蟠っている。 呼吸をする度に肺に塵が蓄積されるイメージを、頭を左右にふって追い払う。 背の高い建物だが二階があるわけではい。 窓は天井に2つあるだけで、早…

なければつくれ

おはようウルカ。 風っておもしろいよな。 忘れがちな空気の存在を実感させてくれる。 多少手足を動かす程度では空気の抵抗など殆ど感じない。 では早足に歩いてみるとどうだ。 僅かに空気の抵抗を感じる。 これは自分でつくり出した風だね。 颯爽と歩き去る…

ウルカ、今日もいくぜ

おはようウルカ。 クルマを運転している。 楽しい。 意味もなく四輪駆動に切り換えてみる。 カーラジオのボリュームを抑えて、エンジンと風の音を聴く。 雨が降りだした。 少し太った気がする。 中央分離帯で排ガスまみれの草木を不憫に思う。 暴飲暴食をひ…

ラッシュアワーライスシャワー

おはようウルカ。 どんぶりに、山盛りの白米を左手に持ち、右手には箸代わりの焼いたシシャモを2本。 栗きんとん栗きんとんと連呼しながら満員電車へ飛び乗れ。 ただ連呼するだけではダメだ。 抑揚をつけて、あえて栗の主張をおさえめにしたイントネーショ…

考えない

こんにちはウルカ。 砂の上を歩いている。 足元だけを見つめて歩いているので、ここが砂浜なのか、砂漠なのか、どの方角に進んでいるのか、わからない。 暑い。 上から照りつけているものは太陽なのか、巨大な電気ストーブなのか、そのどちらでも無いものな…

バスマット雑炊

おはようウルカ。 降りそそぐ温水を頭から浴びる。 身体を泡だらけにして汗や埃を叩き落したら、フカフカのバスマットに飛びおりて、バリバリのタオルでガシガシと拭く。 これが男のシャワーってもんだ。 最近、このフカフカのバスマットに飛びおりる部分に…

宇宙ステーションの隣で格安に泳ぐ

おはようウルカ。 立ち昇る煙りをみている。 角張った白い煙突から真上にむけて吐き出される灰色は、不純な想いのように夜明けの空を濁らせる。 ああ、今日はゴミの日だったな。 薄汚れた透明の空は、俺にゴミの回収日を思い出させてくれた。 朝8時を過ぎる…

蛍をすりこまれる

おはようウルカ。スマホを失くしたよ。何処でどう失くしたのか、最後に使ったのはいつなのか、全く記憶にない。4年くらい使っていたので、愛着から相当ショックを受けるのかと思いきや、何の刺激もなく、探すのも面倒なので、早々に新しいスマホを買いに出…

クソ人間野郎

こんにちはウルカ。 朝靄の中を小さな木製のボートが静かに進んでゆく。 使い古されたオールを漕ぐ褐色の肌は、汗と、たっぷりと湿気を含んだ空気で、じっとりと濡れている。 マングローブの林に入ると、無数のスポットライトの様な木漏れ日が、宙に浮かぶ塵…

パラソルの下でパラレル

おはようウルカ。 ディジュリドゥって知ってる? オーストラリアの先住民に伝わる楽器だそうだ。 演奏には息を吹き続ける循環呼吸法が用いられる。 この循環呼吸法がおもしろい。 息を吐く事と吸うを同時に行い、息継ぎをしないため、10分でも1時間でも音…

2時間で8時間の効果

おはようウルカ。 エレベーターで大声で話す奴ってきっとバカだよな。 密室で、至近距離で、他人に、関係のない話を大声で聞かされる事が好きな人間は皆無に等しい。 そんな簡単な事が分からないのか、意図的なのか、どちらにしても頭が悪いのだろう。 カサ…

まさに鬼神

おはようウルカ。 ザアザアと目の前の鉄板が音を立てた。 相当に年季が入っている。 よく使い、よく手入れする。 これを長年繰り返してきたことで生まれる重厚感。 これ以上の説得力がどこにあるというのだろう。 小手先の誤魔化しなど一切通用しない。 心地…

なにもない土の上

おはようウルカ。 歩いている。 人工的な光が、夥しい雑踏を露わにしている。 自分もこの群の一部だという事は理解しているが、心の何処かでは信じていない。 信じてしまえば、苦悩や痛みから解放され、楽になるかもしれない。 それでも、岸壁に素手でしがみ…

異常に尻を突き出した何かしらの手練れ

おはようウルカ。 最近ミミズって見ないよな。 子供の頃、俺の環境には田畑があって、カエルやらカメやらザリガニ、時にはヘビまでも追いかけまわしていたよ。 庭の石をどかせば決まってミミズやダンゴムシがいて、前日に雨が降ったりすると自動車やバイクに…

まずはそこの角まで

おはようウルカ。 昨日はまわり道でもしたくなるような小春日和だったな。 いらっしゃいませこちらへどうぞ。 甲高い声の店員に促されるまま、カウンター席に腰を下ろす。 人と人の間に分け入るようなその場所は、決して快適とは言えない。 最近は膝の具合が…

直立するクジラ

おはようウルカ。 お前はケージに入れた俺の手に飛び乗ると、腕を伝い、肩から頭へ登り、床に向かって、跳ぶ。 骨折でもするんじゃないかと心配な俺は、空中でお前を受け止める。 そのまま陽の当たる窓辺へ向かう。 チロチロと舌で俺の存在を確かめると、柔…

指をパチンとやってくれ

おはようウルカ。 薄曇りの朝は、むき出しの電球を光らせよう。 窓からぼんやりとさしこむ青白い朝と、天井からぶら下がる雫のような橙色は、本当になだらかに混ざり合って、境目がわからない。 ソファに腰掛けてお前の写真を見返す。 やっと気がついたよ。 …

考えるな思え

おはようウルカ。 カーカバーって悩ましいよな。 俺は普段、車庫はおろか屋根すらない場所にクルマを置いている。 雨風や強い日差しにさらされているクルマをみていると、なんとも不憫な気持ちとなり、カーカバーを購入したんだよ。 ただ買ったは良いが、装…

グシャグシャの電柱

おはようウルカ。 移動手段って色々あるよな。 落ちてきた雨粒がビニル傘の上で跳ねている。 傘の真下で聞く雨音は、台所で母親が揚げ物をする音を思い出させる。 俺は透明なビニル傘が好きだ。 音が良いし、見上げると雨粒がよくみえる。 雨は600メート…

発光する海や犬

こんばんはウルカ。 車やオートバイを運転するのに、インナーミラーやアウターミラー、見通しの悪い交差点に立っているカーブミラーと、ミラーは無くてはならないものだよな。 古くから変わらず使われているけど、近代的な都市や最新の車、オートバイのパー…

雨ふりたて注意

おはようウルカ。 今朝、雨上がりの公園を散歩したよ。 濡れた砂混じりの舗装路はキラキラとしていて、踏みしめる度にざらりざらりと鳴る。 風に揺れる葉や枝が、いつもより力強く感じる。 湿った空気が木々の形や色を膨張させているのかな。 深呼吸する。 …

足を攣りそうになっちゃう

おはようウルカ。 似合うってなんだろうな。 衣服や髪型、車や家、仕事やらライフスタイルやら。 皆、それなりの我慢や苦痛を堪えながら、出来るだけ好きなように生きている。 何から何まで凄く似合っていて、とても魅力的に見える人。 何から何まで凄く似合…

夜明けの名は

こんにちはウルカ。 人間は名前をつけるよな。 家族やペットに固有の名前をつけるのは一般的だ。 船や飛行機、何故か台風にも名前をつける。 これが車やバイク、自転車に名付けるとなると、やや珍しい。 ボールペンやトイレットペーパーに名前を付けている人…

ちぎれる泳法

おはようウルカ。 俺は泳いでいる。 あと一息で隣のレーンの奴に追いつけそうだ。 相手も必死に水を掻き回して前に進む。 体力を消耗する事を承知で息継ぎを減らす。 少しでも無駄な動きを無くしてスピードを上げたい。 あいつと俺の差はなんだ。 スタートで…

おかわりに明日はない

おはようウルカ。 今日は久しぶりに車を運転したよ。 職場までの1時間ほどの道のりは、運転を楽しむにはちょうど良い。 シフトノブから伝わる鼓動を味わい、俺の何十倍もの重量を自由にコントロールする。 追突防止システムや自動運転アシストなど最新の安全…

生涯保証を脱ぎ捨てろ

おはようウルカ。 毒々しいほどに鮮やかな体色。 今までのお前は嘘だったのか。 それとも今のお前が嘘なのか。 今回の脱皮はすごいな。 コガネオオトカゲは成長とともに体色が鮮やかになっていく。 なかでも黄色の割合が多い個体をスクリーマーと呼ぶらしい…

タコ踊りする奇術師

おはようウルカ。 春休みだね。 どうりで元気に挨拶してくれる近所の小学生たちを見かけないと思ったよ。 俺にも小学生の頃があって、黒いランドセルと黄色い帽子で、遊具は地球儀みたいにクルクル回るやつとシーソーが好きだったな。 毎週木曜日に書道教室…

悟りの羞恥プレイ

おはようウルカ。 恥ずかしさって何だろうな。 喜怒哀楽だとどのカテゴリに入るのかね。 強いて言えば哀なんだろうけど、ちょっと違うよなぁ。 恥ずかしいと感じるのは、他の人間に対してだけで、他の動物や自分自身には感じない。 調べてみると、人間は仲間…